スマホ、ゲームに親しむのは、10歳からでも遅くない。
6月 05

スマホ、ゲームに親しむのは、10歳からでも遅くない。

 先日、年中さん(4歳)のお母様たちの懇親会でスマートフォン・ゲームが子どもにどんな与える影響を与えるかという話題がとりあげられ、大きな反響がありました。日頃から、よく質問されるテーマでもありますので、今日はそのことについてお話しします。

 

 これからはAIやIoTの時代といわれているので、いまの子ども達は早い時期からスマホやタブレットなどのITツールになれておく必要があるとか、ほかのおともだちがみんなゲームをやっているから、仲間外れにされないようにとか、そうした理由からスマホやゲームを子どもに与えるご家庭も少なくないようです。

 

 結論からお伝えしますと、私は子ども達がスマートフォン、ゲームに親しむことは10歳になってからでも遅くないと考えています。なぜなら、生まれてから10歳までの間の子ども達は「自由な体と自由な心」を獲得するために、自分で自分の脳と体をつくっているからです。

 

 脳の神経回路が組みあがる10歳までにゲームに熱中する習慣ができてしまうと、「ゲームをする」と脳が体に指令する神経回路ができてしまいます。

 

 ゲームをすることが、食事をすることや眠ることと同じように、本能のように脳が組みあがるという研究報告もあるほどです。

 

 さらに、長い時間、タブレットで動画を見続けたり、ゲームに熱中することがある種の中毒になっている人の脳と正常な人の脳と比較すると、神経ネットワークの活動において低下異常がみられたり、明らかな脳の委縮がみとめられるといわれています。

 

 とくに、脳の前のほうに位置する、前頭葉、前頭前野と呼ばれる分野にダメージをもたすことがわかっています。

前頭葉は意欲や創造力を司り、善悪の価値を判断する場所です。

 

 また大脳の内側面の、脳梁の辺縁を前と後ろに走る前帯状回は人の気持ちや人の痛みに共感する感情の調整をしたり、何が危険で何が安全かを見極める認識をする大事な脳のパーツです。

 

 これらが傷つくと、どうなるでしょうか。

 

 モンテッソーリがとてもたいせつに考えている、「自分で選ぶ」という自由意思が損なわれてしまいます。「これをやってみたい」という意欲が失われた状態で手だけを動かしている子どもの脳はもはや「自由な体、自由な心」からもっとも遠いところにあるといわねばなりません。

 

 スマホ・ゲーム依存症の人の脳の状態は「スマホがないと落ち着かない。ゲームを毎日やらないと不安になる」など、大麻覚せい剤の中毒患者の脳の状態にとてもよく似ているというのですから、こわいですね。

 

 脳だけでなく、目に与えるダメージも心配です。スマホから発せられるブルーライトは睡眠を浅くしてしまいます。

 

 子どもは目で見ておしごとをおぼえます。言い聞かせるよりも、「一度手本をみせること」とモンテッソーリが繰り返し言うのはちゃんと理由があります。

 それは、子ども達の発達の段階において目は耳よりも早く発達するからです。

 

 ぐずる子どもについついタブレットの動画を見せて子どものご機嫌をとったり、スマホ片手に授乳してしまったり。乳幼児の頃、何気なくそんな習慣が身につけてしまいますと、子どもの可能性を親がみずから摘んでしまうことになりかねません。

 

 最後に幼児期にできる毎日の工夫をお伝えします。

 

  • 家庭でルールを決めましょう

→ スマホやゲームに触れる時間を決める 一度決めたルールは変えない

  • 脳を十分に発達させましょう

→ 手と目を使って活動する(おしごと、おてつだいなど)、

  自分で考えながら読み進める読書など、実体験をたいせつにする

 ゲームよりも面白いことや夢中になれる経験をもった子どもはスマホ・ゲームなどの「小さな画面の中」で行われる非現実の世界から抜け出しやすい

  • 親子のきずなを深くしましょう

→親から十分な愛情を感じられなかったり、ほったらかしにされてさびしい思いをしている子どもは依存になりやすいのです。日頃から親子の絆=心の紐(ひも)をしっかりと結んでおいてくださいね。

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あああ
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